コレクション: 福島雄治さん

生産者 福島雄治
生産地 熊本県水俣市
主な生産物 柑橘
農薬の使用 なし
肥料の使用 なし

熊本県水俣市 福島雄治さん
熊本県の南部に位置する水俣市。
海からすぐに山の斜面が広がり、その斜面は太陽の光をいっぱいに浴びることができる地形です。
柑橘類が昔から盛んなこの地にて、福島雄治さんの果樹園はあります。
福島さんは、代々続く柑橘農園で多品種の柑橘類を栽培されています。


無肥料・無農薬に取組み始め20年になる福島さん

「熊本水俣に住んでいますがずっと前に水俣病で全国の人に心配をかけ、特に環境汚染は二度と起こしてはならないし、環境汚染の恐ろしさをよく知っているので有機栽培に熱心な組織が多く、水俣はお互いの情報量が特に多い所です。」
熊本県水俣市は1956年に公式認定された“水俣病問題”を抱えた過去があり、地域全体で問題と向き合い復興を果たした環境都市でもあります。
その影響から、近年環境保全型の農業に取り組む農家も多く、その中でも福島さんは先駆者として引っ張っていただいています。

一般的には出回らない 甘夏の樹成り完熟

一般的な甘夏は、寒波にやられてしまうので、1月から12月に収穫を終え、袋に入れて追熟させて、3月に出荷するのが主流です。
福島さんは、ずっと手入れが必要で、労力もかかりますが、あえて、自然のままの姿で、出荷直前に樹から収穫しています。
甘夏の樹成り完熟は、他にやっている人がいないほど、貴重な甘夏です。

「見た目、味、安全性」から「安全性、味、見た目」へ
農薬についての有害性も語られ、日本が一番農薬使用量が多いこと。近くの農薬を散布する農家さんが、早く亡くなられることがあることを話されました。
消費者が農薬についてほとんど知らないので、「見た目、味、安全性」の順になっているますが、福島さんは逆に、「安全性、味、見た目」の順で重要性を感じておられます。
イノシシ、シカなどは、果実を食べ荒らしてしまうので、檻に罠にかけて残酷な殺傷が行われているようです。
福島さんは殺すことはせず、労力のかかる電柵対策を行います。また、樹をからしてしまう、ゴマダラカミキリムシは樹の根元にネットを1本1本巻き付けるなど手をかけて、卵を産み付けられないように、防御していました。

環境にも配慮した取り組み
ビニールハウスや、冠水用のパイプなどは後に、廃棄物となり、
結局環境負荷が大きいので使用しないとのことです。
下草は刈り取っておられました。樹はとても立派で元気な様子で、果実も嬉しそうに実っているかのように見えました。
食べる人、売る人あって、作る意欲がわいてくる。欲張って、収入をあげても買いたいものもないので、収穫できた分だけでいいが、果実がなっているのをみると、無駄にはしたくないので、よろしくお願いします。
とおっしゃられていす。